Japanese
(i)
32 人々、耳聾にして物言ふこと難き者を連れ來りて、之に手をおき給はんことを願ふ。
33 イエス群衆の中より、彼をひとり連れ出し、その兩耳に指をさし入れ、また唾して其の舌に觸り、
34 天を仰ぎて嘆じ、その人に對ひて『エパタ』と言ひ給ふ、ひらけよとの意なり。
35 かくてその耳ひらけ、舌の縺ただちに解け、正しく物いへり。
36 イエス誰にも告ぐなと人々を戒めたまふ。されど戒むるほど反つて愈々言ひ弘めたり。
37 また甚だしく打驚きて言ふ『かれの爲しし事は皆よし、聾者をも聞えしめ、唖者をも物いはしむ』