Matthew 27:12-26

Japanese(i) 12 祭司長・長老ら訴ふれども、何をも答へ給はず。 13 ここにピラト彼に言ふ『聞かぬか、彼らが汝に對して如何におほくの證據を立つるを』 14 されど總督の甚く怪しむまで、一言をも答へ給はず。 15 祭の時には、總督群衆の望にまかせて、囚人一人を之に赦す例あり。 16 ここにバラバといふ隱れなき囚人あり。 17 されば人々の集れる時、ピラト言ふ『なんぢら我が誰を赦さんことを願ふか。バラバなるか、キリストと稱ふるイエスなるか』 18 これピラト彼らのイエスを付ししは嫉に因ると知る故なり。 19 彼なほ審判の座にをる時、その妻、人を遣して言はしむ『かの義人に係ることを爲な、我けふ夢の中にて彼の故にさまざま苦しめり』 20 祭司長・長老ら、群衆にバラバの赦されん事を請はしめ、イエスを亡さんことを勸む。 21 總督こたへて彼らに言ふ『二人の中いづれを我が赦さん事を願ふか』彼らいふ『バラバなり』 22 ピラト言ふ『さらばキリストと稱ふるイエスを我いかにすべきか』皆いふ『十字架につくべし』 23 ピラト言ふ『かれ何の惡事をなしたるか』彼ら烈しく叫びていふ『十字架につくべし』 24 ピラトは何の效なく反つて亂にならんとするを見て、水をとり群衆のまへに手を洗ひて言ふ『この人の血につきて我は罪なし、汝等みづから當れ』 25 民みな答へて言ふ『其の血は、我らと我らの子孫とに歸すべし』 26 ここにピラト、バラバを彼らに赦し、イエスを鞭うちて、十字架につくる爲に付せり。